育てるのは結構簡単
アイビーやモンステラ、ユッカにゴムの木、ドラセナなど…
街中にも会社にも、100円均一ショップにも置いてある結構身近な存在である観葉植物。ただ、どうやって育てるのかは意外と知らないものです。
実際に観葉植物を育ててみて思うのは、初心者でも育成は本当に簡単!いくつかの知識を知っておけば楽に大きく育ってくれますし、なかなか枯れることもありません。5年前に購入した自宅の100円均一の植物は、5年経って今もなお大きくなり続けています!
このページでは植物を育てるのに必要な知識を、簡単に分かりやすくご紹介いたします。
水やりと環境が大事

植物を育てるのに必要なのは、ざっくり言うと「水やり」と「環境」だけ。この2点に気を付けていれば、割と簡単に育ってくれます。以下の項目で、それぞれ説明していきます。
水やり
「土が乾いてきたときにたっぷりと水を上げる。」
一週間のうちに〇回水を上げる、という機械的な水やりはあまりおすすめできません。風の有無や植物の健康状態などによって水の吸い上げ具合が異なるからです。
もっとも簡単で育てやすい方法は「土の乾き具合を見る」です。

少し難しく感じるかもしれませんが、急がば回れという言葉通り、最も王道的な方法を知っておくことで植物を枯らす確率が減ります!
方法は簡単!割りばしなどで土を数センチほど軽く掘ってみて、
土が割りばしにくっつく
土がじっとりしている
のであれば、まだ水を含んでいますので水やりは必要ありません。
一方で
土がサラサラしていて割りばしにくっつかない
土の色が白っぽくなっている
のであれば、水やりのタイミングです。
水をあげる時は鉢の底から水が出るくらいの量を注ぎましょう。
根っこ全体に水を行き渡らせる為には、そのくらいの量が必要です。
また、
水をあげる時はたっぷりとあげて、水をあげない時は全然あげない
という、「緩急」を付けた水やりが好ましいです。
植物の根は呼吸をしているので、頻繁に水をあげて常に土がジトジトしている状態は危険!根っこが呼吸できずに腐ってしまいます。(根腐れ)
もし水をあげるかどうか悩むような微妙な状態であれば、水をあげない選択を選んだほうが無難です。基本的に室内で育てる場合であれば、水やりの間隔を遠めにするような「厳しめの育成」のほうが健康的に育ちます。
水やりについてはこちらのページで詳しく説明しています。

環境(日当たり)

「できるだけ窓に近い所が好ましい。でも夏の直射日光には注意。」
おしゃれなインテリアの本を見ていると、窓から離れた場所に植物を置いている写真を見かけますが、あれは撮影のために一時的に置いているものだと思っています。
野生の環境では直射日光の下や、光が差す木陰で暮らしてきた観葉植物たちからすると、日本の家屋の中は基本的に暗すぎるといえます。
植物は太陽光から光合成をして栄養を作っているので、太陽の光は欠かせません。背の高い植物の下で木漏れ日を受けて育ってきたタイプの植物であれば、それほど光を必要とはしませんが、それでも室内の窓際くらいの明るさは必要です。
ちなみに、光が足りなかったときは「徒長(とちょう)」といって、ヒョロヒョロと茎が細長くなり、葉が小さく育ってしまいます。一見背が高く育っているようにも見えますが、本来の力強い姿からすると弱弱しいものになります。

あまり好ましい環境ではないと植物が言っている証拠になるので、もう少し光の当たる環境に移したほうがいいでしょう。ヒョロヒョロに育ってしまった部分は元には戻らないため、極力早く気づいてあげたいところです。
では直射日光にガンガン当てればいいのかというと、そうでもありません。
屋外で売られている商品を買ったのであれば直射日光に当てても大丈夫だと思いますが、室内や日の当たらない日陰で売られている商品は日光に慣れていないので、いきなり光を当てるとヤケドしてしまいます。(葉焼け)
葉焼けした個所は元に戻らないので、葉焼けしないように徐々に光の当たる環境に慣らしていきましょう。方法としては一週間おきに徐々に
日陰 → 時々光が差す場所 → そこそこ光が差す場所
といった具合に、少しずつ光の当たる場所に移動させていく方法が安全です。注意すべき点として真夏の直射日光には当てないほうがいいです。日本の夏の直射日光は観葉植物といえど危険なので、極力避けたほうが無難です。

個人的におすすめの置き場所は
・時間帯によっては光が差し込む場所
・ 光は差し込まないが、窓際などかなり明るい場所
この辺りの場所であれば、どの観葉植物でも上手に育つ可能性があります。直射日光がきつすぎるのであればレースで軽く遮光してみるのも良いと思います。環境さえはまってしまえば植物を育てるのはかなり楽になるので、置き場所にはこだわってみてほしい所です。
追記:風通しも良いほうがより健康に育つ
水やりと光の量さえ上手くいけば、室内でも植物は健康に育つ可能性が高いです。それに加えて風通しも整えられるのであれば一層良いです。
必須だとは思いませんが、あればより健康に育つイメージです。
空気が全く動かない部屋の角などに置いた植物は、害虫に狙われる可能性が上がります。植物を育ててみて、光と水やりを整えているのに上手くいかないのであれば、風通しも整えてみてもいいかもしれません。
追記:肥料は基本的に不要
植物を買ったばかりの時は、大きく育てたくて肥料にも興味がわきますが、初心者の方には肥料は不要だと思っています。肥料は大きく育つ利点ばかりでなく、多少のリスクもあるからです。
よほどひどい土でもない限り、水やりと環境(日当たり)さえ整えば、植物は十分育ちます。基本的な育て方をマスターした上で更に大きく育てたい場合は肥料を使うことを考えてもいいかもしれません。
起こりうる失敗としては、日光の量が足りていない状況なのに肥料を追加してしまう事です。日光の量が十分なときに肥料を追加すると太く力強く育つのですが、日光の量が少ない状況で肥料だけ潤沢だった場合、植物がひょろひょろと細長く伸びてしまいます(徒長)。
また、肥料の量が多すぎた場合や、肥料の濃度が濃すぎる場合は育つスピードが遅くなるとか、下手をすると枯れてしまう事もあります。さらに、害虫に狙われる可能性も上がります。
まずは水やりと環境を整えて、十分たくましく育っている実感がわいたときに、肥料の追加を考えても遅くはありません。
追記:害虫は意外とつかない
水やりと環境が整えば、植物は健康にすくすく育ちます。健康に育っている植物は意外と虫に狙われません。育ち方が悪く不健康になった植物のほうが、虫に狙われる印象があります。
室内で育てる限り、変な虫はつきにくい観葉植物ではありますが、それでも特定の虫がついてしまう場合はあります。個人的によく見るのは
- カイガラムシ
- ハダニ
この辺りは割と見かけるイメージです。正直カイガラムシの対処が難しく、室内で育てる中では一番困る害虫でもあります。できるだけ虫に狙われないように、日光と風通しを良くして植物が健康に育つ環境を作りましょう。
コメント